【定食】ドライブイン サザエ【宮城・山元】
6号線を走らせます。
震災後色々ありましたが今では晴れて高速も繋がって、例えばいわきまで行こう、となれば常磐道で行ってしまうことが多くなったのですが、時間が許せば、どれ6号線で走ってみようかな、うんうん、変わってないな。いいぞいいぞ、あの看板まだあるな、このつぶれたパチ屋いつまであるんだろう、と、移り行く街並みをまるでタイムマシンに乗って眺めていくように窓に映していく一種のロマンがありますよね。え、どゆこと・・?
そして、ドライブイン。
最近は道の駅や駐車場の大きいコンビニがあるから、休憩や食事の幅は広がったんだろうけど。ドライブイン。わたくしはドライブインという文字が目に入った瞬間にビクッと反応してヨダレを垂らしてアヘアへ言いながらハンドルを切って駐車場に入っていってしまうほどのドライブインマニアなので、ドライブインスタンプラリーとかやられたら速攻で仕事辞めて全国のドライブインのスタンプを集めて資金が尽きたところで死ぬつもりでいるのですが、そんなわたくしがおすすめしたいドライブインがあります。
それが、ドライブイン サザエ。
ドライブインサザエ!!!!
ゴシック体の「ドライブイン」から、ちょっと大きくしての「サザエ」。
うちのばあちゃんもやってたマリモみたいな丸の木。緑に緑を合わせた建物。
この狂おしいほど儚い、飲食店なのか、そもそもお店なのかよくわからない外見。
愛おしい・・
外見から、初見だとちょっと入りづらいんですけど(やってる・・?って感じだし)、中に入るともう、平日でも12時台だと激込みですからね。
そんでな、もう、今日ばかりはすぐに写真見せたい。どうでもいい話してないでおいしいものをご紹介させていただきたい。
それがこちら、オリャア!!
モツ煮定食!!!!
こ の モ ツ 煮 が ヤ バ い 。
わたくし、ずっと飲食店で働いていて、いや、とんでもない高度な技術や舌があるわけではないんですけれど、ある程度、何をどう使ったらこういう味になるみたいなの、分かるつもりでいたんですよ。
そんな概念を軽々と打ち砕くこのモツ煮。
いえね、このモツ煮
まったくわからない。
すごい。こんなモツ煮、食べたことない。
まるで最初からこの形で生まれてきたかのように、すべてが違和感なく調和している味。
味噌の味がよくしみた人参だ、お、いい歯ごたえだ、こんにゃくもあるぞ、ゴボウも入るのか、いやはやモツもよく似こまれてるなあ、
みたいな、
そんじょそこらのモツ煮じゃない。こんなにウマいモツ煮を食べたことがない。
なんなら、多分味噌なんだけど、何をどうしたらこういうものが出来上がるかわからない。小学生の頃、ちょっと気になってる絵が得意なあの子が、同じ絵の具を使っているはずなのに、パレットの上で、おれが知らない色を作ってるのを見た感じ。
器の中どこをとっても、ただただ、「モツ煮」。どこを食べても。モツじゃないところを食べても、それは「モツ煮の一部」。お肉が苦手なわたくしとしては、究極モツ抜きで出してもらったとしても、きっとそれは「モツ煮」として食べられるはず。
こんな料理を食べたことがない。
こういうものを「ごちそう」というのかもしれない。
死神が急に表れて、「ごめんだけどお前あと一週間で死にますよ」と言われたら、やれやれずいぶんお早いお迎えだなと言いながら、死ぬ前にもう一回行くお店です。
あー!米うめえーーー!!!!
ドライブインサザエは、目的地に向かうドライブの途中に寄るだけの店ではない。
ドライブインサザエが、目的地だ。